自分に自信があるわけでもないのに、いかにも「自分が正しい」と思ってるみたいに、自分と違う考えの人を攻撃していなかったか。
その人のためだと恩着せがましく、相手に自分を押し付けて納得させて、何かいいことをしてやったみたいに満足してはいなかったか。
まるで自分が正義で相手が悪のように、相手を叩きつぶして、 優越感に浸ってはいなかったか。
まるでそれがいいことのように。
容易に人を傷つけて、自分を守るために嘘をついて、知らないふりをしてはいなかったか。
最近、ふと、ずいぶん前のある状況がパッと思い出されて、その時の相手の悲しそうな顔や、いやな気持ちがまるごとプレイバックして、いてもたってもいられず、叫び出したくなる。
本当に恥ずかしい。

 自分がやってしまったことは、全部自分に返ってくる。
ひとつひとつ、心に刻みつつ、懺悔しつつ、耐えつつ、 前に進みつつ…… 
こんな風に、完全に否定されてずたボロになっても、それでも立っていられるのは、その「恥ずかしさ」のせいかもしれない。だって、きっとこれは今まで自分が人にやってきたことだから。
本当に。「正義」や「正しい」ことなんて、どうでもよくて。
そんなもの人に押し付けて、納得させたところで、状況がいい方に転がる訳もなく。
それはただの自己満足なわけで。
状況がうまくいったときに、それが誰の手柄かなんてどうでもよくて。
自分を殺さなくてはいけないとかじゃなく、「人のため」とか「〜のため」って大義名分で相手のことをちゃんと理解しもせずに、すべてをわかってるような気になって、相手を否定することの怖さ。
こうやって文章に書くのも自己満足になるかもしれないけど、本当に懺悔の気持ちで。
何年もたって、「あのときはごめん」と勇気を出して、直接言った人もいる。でも、それはほんのわずかな人で。
もし、その人がこれを読んでくれてたら……本当に心から謝りたい。